悔しいけど好き
「美玖さん…」

ウジウジと悩んでいることが正木部長にも伝わってしまったんだろう。
また心配掛けてると申し訳なく思うと同時にいいタイミングで声を掛けてもらって、正木部長が気を効かせてくれたらしくて有難い。

美玖さんになら言えるかもしれない私の本音。
ただ、ふんわり笑う美玖さんにどう話して良いものか頭の中がぐるぐる回る。

「話すことで整理がつくこともあるから。今日はいくらでも付き合ってあげるから思ってること全部話してみるといいよ」

「美玖さん…女神様に見えます」

後光が差してるように見える美玖さんの微笑みに感動してると思いっきり照れた美玖さんがやめてよと苦笑いになる。
そんな美玖さんにほっこりしながら、ええい！全部言っちゃえ！と意を決して話すことにした。

「えと…仕事も恋愛も悩んでまして……」

「うん」

「仕事は、営業に戻るかアシスタントを続けるかなんですけど、営業に戻りたい気持ちもあるんですけど、私のめり込みやすい質なんでまた没頭しすぎて周りに迷惑かけるんじゃないかと思うと踏み切れないというか、今のアシスタントもやり甲斐があって続けたいとも思うし、鷹臣の負担も減らしてあげたい。私かなり鷹臣に迷惑かけてると思うから…」

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