悔しいけど好き
「おや珍しい、こっちに帰ってくるなんて。彼女と喧嘩でもしたか?」
「うるせえ…」
呆然自失で帰ってきた自分の家。
とはいっても従兄の家に居候してるみたいなもので広い3LDKの高層マンションに一人暮らししてる従兄に無理やり住まわせてもらってた。
その前までは実家暮らし。
小煩い親や親戚が煩わしくて飛び出して一人暮らしするはずだったんだけど、住む部屋が見つかるまでで住まわせてくれ!と押しかけ仕事が忙しくてそれどころじゃなくそのまま3年。
随分厄介になってるんだけど飄々としてるこの従兄はいつまでも住んでてもいいよ~と軽いノリだ。
それでも最近はほぼ凪の家に帰ってるからここに来るのはたまにしかない。
「おやおや?随分やさぐれてるね?図星かな?」
「何でもねえよ…もう寝る」
「え?まだ7時だよ?」
呆れ肩を竦める従兄の横を幽霊のように通り過ぎ自室へ入る。
セミダブルのベッドと一人がけのリクライニングチェアと机と本棚。備え付けのクローゼットのみのシンプルな部屋の中、力尽きるようにベッドに座るとスマホが鳴りだした。
見ればやっぱり凪からで今はまだ何も話せないとじっと見つめて音が止むのを待った。
「うるせえ…」
呆然自失で帰ってきた自分の家。
とはいっても従兄の家に居候してるみたいなもので広い3LDKの高層マンションに一人暮らししてる従兄に無理やり住まわせてもらってた。
その前までは実家暮らし。
小煩い親や親戚が煩わしくて飛び出して一人暮らしするはずだったんだけど、住む部屋が見つかるまでで住まわせてくれ!と押しかけ仕事が忙しくてそれどころじゃなくそのまま3年。
随分厄介になってるんだけど飄々としてるこの従兄はいつまでも住んでてもいいよ~と軽いノリだ。
それでも最近はほぼ凪の家に帰ってるからここに来るのはたまにしかない。
「おやおや?随分やさぐれてるね?図星かな?」
「何でもねえよ…もう寝る」
「え?まだ7時だよ?」
呆れ肩を竦める従兄の横を幽霊のように通り過ぎ自室へ入る。
セミダブルのベッドと一人がけのリクライニングチェアと机と本棚。備え付けのクローゼットのみのシンプルな部屋の中、力尽きるようにベッドに座るとスマホが鳴りだした。
見ればやっぱり凪からで今はまだ何も話せないとじっと見つめて音が止むのを待った。