悔しいけど好き
「ね、シよ?鷹臣が欲しくなった」
「っ!!」
凪の甘い言葉に俺は驚き顔を背け片手で顔を覆った。
なんなんだ!この衝撃!
のほほんと幸せに浸ってたところに凪の色気あるパンチにノックダウン寸前!
頭がクラクラする!
「ふふっ、鷹臣顔真っ赤!」
「…うるせっ」
「ぎゃ!」
俺を動揺させて楽しんでるとはいい度胸だ。
笑う凪に素早く近付き鼻を噛んでぺろりと舐めてやった。
油断してた凪は抵抗する間もなく可愛くない悲鳴を上げる。
「俺を笑ったお仕置きだ」
「痛いなもう!」
ふんと笑って涙目で膨れる凪の唇を奪う。
ご要望通りに俺をくれてやる。
俺を翻弄できるのは凪だけ、凪を翻弄するのも俺だけだ。
凪を抱き上げ向かった先は二人の寝室。
新しく購入したダブルベットに凪を降ろし素早く上に乗った。
広くなったベットの上でも俺たちは変わらず引っ付き空いたスペースの方が広い。
シングルのままでも良かったかもなと思いつつ、照れたような凪の顔にキスの雨を降らし俺のペースへと誘っていく。
甘い声、熱くなる身体、凪の一番かわいい顔は俺だけのもの。
貪りつくし、互いの欲望を絡め合わせ、ひとつになっていく。
「このまま子ども、作っちゃおうか?」
「それはダメ」
「え?」
俺たちの子供はきっと可愛い。
愛しい者が増えたらどんなに幸せだろう。
気分も乗り、子どもが出来たら奴らも大人しくなるだろうと高揚するまま言ったら拒否されてちょっとショックだ。
「仕事はまだ辞めれないし、それに、もう少し二人でいたい…」
マジマジと凪の顔を見たら照れて目を逸らすその顔が可愛すぎて頬にキスをした。
「わかった、二人で散々愛し合った後で子供を作ろう」
「…ばか…」
ニヤリと笑う俺に意味が分かったのか凪は恥ずかしそうにはにかんだ。