悔しいけど好き
「ついでに言うと凪の営業先を他の人達に振り分けると復帰した時返してくれない可能性もあるから俺が守るって言ってたわよ。ほら、みんな人はいいけどそこは業績を競い会う営業だから、それにあんたは神城君に次ぐNo.2の営業だったから喉から手が出るほど欲しいはず」

「そう…だね…」

確かにみんな気のいい人たちで競い会う営業という職場ながらぎすぎすしてないのがうちの良いところだ。
でも、本当なら隙あらばと思ってることも当然あるだろう。
それを奴は守るために自分の営業先を全て引き受けてくれている…？

「ところで神城君って大丈夫？自分の担当の上に凪の分もやってたら体がいくつあっても足りないんじゃない？凪ちゃんとサポートしなさいよ？」

「あ…うん…。してるつもりなんだけど…」

私に回ってくるのはいつも軽い仕事ばかり。
考えてみれば今までの倍仕事が増えてるのに奴は大丈夫だろうか？
何で私が神城の心配しなきゃならないんだと思う反面やっぱり奴のことが気になる。
< 36 / 325 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop