婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!
10.前も後ろも地獄じゃあるまいし
♦︎♦︎♦︎
「そういや、羅沙。竜王と婚約したってホント?」
「えっ…!」
「姉さまから聞いた。妃教育でもう竜宮にいることも。まさか羅沙が結婚するとわねー?」
大広間に到着するやいなや、沙那ちゃんは「むふー」と冷やかし気味に笑い掛けてくる。
しかし、私は言葉も出ず、真っ青になるしかない。
何で。何で何で何で。
何で迦楼羅王領にまでその話が届いているんだろうか。まだ公に発表してないのに…!
そして、その結婚をやめるだなんてこと、沙那ちゃんはもちろん知らない。
どうしようどうしようどうしよう。なんて答えれば!
挙動不審になっている私の様子を見ていたのか、護衛として背後にいる豪鬼が口元を抑えて笑いを堪えている。
…こら!笑い者にしないでよ!王宮に戻ったら、絶対笑い話として凪に話すんでしょ?このばか!
「そ、それよりも沙那ちゃん」
「ん?」
「さ、沙那ちゃん、ガーディアンやってるよね?」
「うん、それが?」
「ひ、豹牙に聞いたんだけどね?沙那ちゃんも人間界のご褒美、貰ってるの?」
「そういや、羅沙。竜王と婚約したってホント?」
「えっ…!」
「姉さまから聞いた。妃教育でもう竜宮にいることも。まさか羅沙が結婚するとわねー?」
大広間に到着するやいなや、沙那ちゃんは「むふー」と冷やかし気味に笑い掛けてくる。
しかし、私は言葉も出ず、真っ青になるしかない。
何で。何で何で何で。
何で迦楼羅王領にまでその話が届いているんだろうか。まだ公に発表してないのに…!
そして、その結婚をやめるだなんてこと、沙那ちゃんはもちろん知らない。
どうしようどうしようどうしよう。なんて答えれば!
挙動不審になっている私の様子を見ていたのか、護衛として背後にいる豪鬼が口元を抑えて笑いを堪えている。
…こら!笑い者にしないでよ!王宮に戻ったら、絶対笑い話として凪に話すんでしょ?このばか!
「そ、それよりも沙那ちゃん」
「ん?」
「さ、沙那ちゃん、ガーディアンやってるよね?」
「うん、それが?」
「ひ、豹牙に聞いたんだけどね?沙那ちゃんも人間界のご褒美、貰ってるの?」