婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!
かといって私は、どんな酷い事を言われても、作り笑いをして相槌を打つしか出来なかった。
しかしそこも、こうして朱嘉様につけ込まれる部分であり。
「まさか、剣豪の一族にお茶会の作法をお教えになる御方がいるとは思えませんものね?前夜叉妃である白楼様はお亡くなりになられて…あ、不貞の子でしたから、血の繋がりはございませんか?だから、王族なのに神術も使えないのですね?まあ…」
「………」
「ですが、羅沙様。婦人同士の情報交換も大切ですよ?他に表に出る機会もございませんし、顔を売っておかないと。正妃になられるのですから、今後は羅沙様も率先してお茶会を開きませんといけませんよ?」
「はぁ…」
「私はこれから水竜様の奥方様とお茶会があるんですの。羅沙様も行きますか?…よろしかったら、私がお茶会の作法を教えて差し上げますわよ?ウフフ」
一方的に述べた、朱嘉様のチクリとした嫌味に、侍女の皆さんはまた笑う。
お茶会、お茶会、お茶会…。
この人たち、どんだけお茶を飲むのが好きなんだろう。
というか、お茶会で何をするんだろう。どうせ、私や他人の悪口や噂話ばかりしてるんだと思うけど。
不毛な時間のような気がする。お茶会することの何が偉いんですか。