婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!
勘違いも甚だしい。
こんな努力の足りないワガママあほ娘。
あの素敵な愛しい人に見てもらえるワケがない。
側妃へと愛が向くのだって、当たり前だ。
それを、私は…!
今までの振る舞いが間違いだったということに気付いた私は、悔しくて、恥ずかしくて。
自分の愚かさと情けなさに泣けてきそうだった。
そして、こんな私じゃ竜王様には釣り合わない。完璧な絶世の美男子と勘違いワガママ娘じゃ批判されるのは当たり前だった。
そんな悪評や側室嫌だ云々以前の問題だ。
もう、この恋は叶わない。
そう思うと、ますます泣けてくる。
…と、いうか。
もう、泣いていた。
「お、おーい…」
俯いたまま、涙をボロボロと落とす私の顔を豹牙は覗き込んでいる。
「あらー…」と、苦笑いしていた。
「わ、わ、私が間違ってた…う、ううぅぅ…」
言葉に出すと、ドッと涙が溢れてきた。
本日二回目の涙は、またしても止まらない。
「努力、しなかった…何もわかってなかったぁ…」
「…羅沙」
「こんなんじゃ無理…ワガママ娘には、無理ぃぃぃ…」