婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!

豹牙は自分のことを『かーなーり優秀な神術士』と強調している。

自分自慢だろうか。



「なんでわかったの?…その、私の神力が『闇』だなんて」

「…まあ、『禁呪』を解放する時に、自分の神力を逆回転させて、『闇』神力の流れだけを少しだけ拝借するんだよ。羅沙の場合、逆回転で反応したからひょっとして…と。まあ、俺、天才だからなぁ?うひひひ…」

偉そうに笑って威張る豹牙を、苦笑いして見てしまう。



だけど、これで夢と希望が持てた。

私、神力使えるんだ。

ガーディアンになれるんだ…!



明るい兆しの見えた未来に、ドキドキと胸の高鳴りを隠せない。

…だが。



「じ、じゃあ、豹牙。私に神力の使い方、神術教えてくれる?!」

「えー。無理」

「え、な、何でー!」

「さっきも言ったけど、光と闇じゃ勝手が違うんだよ。神力掌中の仕方がわかっても、それまで。その先の方が勝手が違うから、俺には無理。たぶん天界一の神術士、羅沙の大大ダイスキな竜王様でも無理だぞ」

「………」

いい加減、しつこいよ。

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