婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!
しかし、そんなぽめの身体が急にフワッと上がる。
キューンと声がして視界から消えてしまった。首根っこを掴まれて、距離を離されてしまったようだ。
「いつまでも羅沙にペロペロするな!」
えっ!この声は…!
と、推測する間もなく別の顔が飛び込んでくる。
「羅沙、気が付いた?」
「ひゃっ…!」
思わず、変な声をあげてしまった。
それもそのはず。
代わるように飛び込んできた顔は、女殺しのキラキラオーラを纏った超美形顔…!
「り、竜王様っ?」
何故、彼の顔がこんな至近距離で!近いです!
「もう大丈夫なのか?」
「え、あ、はいっ…!」
何があってどうしたのか。
考える間も与えられないぐらい、この状況には混乱を呼ぶ。
それに、顔が近すぎて、もろに女殺しキラキラオーラの被害に合ってしまい、心臓が早く動きだして頭が爆発しそうだ。
しかも、今の私の体勢は大問題で。
私の背中を彼の右手が支え、不敬にも彼の膝の上に腰掛けている状態。
横抱きにされてる…!