恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ！

◇

「杏。なんか進展あった？」

お父さんに言うことでようやく真実をまゆりとナミにも語ることができたわたしは、碧斗と住んでから毎日この質問を受けてる気がする。

「ないよ。とてもじゃないけど…ムリだよ。一緒に住むって…ヤバすぎるよね。」

「でしょ？」

ナミがクスクス笑ってる。

「いいよね。あんたらは。わたしなんて一緒に住むとかあり得ないし。」

「けど、そっちの方が会ったとき燃えそうだし…いいよ。きっと。わたしたちなんて老夫婦みたいなもんだよ。もう。」

「ろ、ろうふうふ？」

「だっていつでもやれんだもん。」

「や、やれる…って…」