恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!


次の日も結局、杏はご飯の時以外は部屋からでてこなかったし、ろくに話せないまま、今日を迎えて気が滅入ってたところだったけど、俺は放課後…1人で図書室へ行った。

クソ忌々しいことを言われたからと言って美紗都と話せないのは痛い…
進路にも少なからず影響あるかもしんねー。

けど…進路より…もっと大切なのは杏だし、杏のことを悪くいうやつと一緒にいるわけにはいかない。

杏が元気ないのが気になる。
ほんとに、何があったのか…。


ふと…下を見た。

普段あんまり見ないのだけど、なんか虫の知らせみたいなもんだったのかもしれない。

図書室の下は校舎と校舎の間で、誰も普段は歩いてない。
古びた池の跡みたいなんがあるだけだ。

え?

その隅っこに影があった。

男と…女の…抱き合ってる…
シルエット…

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