恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
「ずーっと…好きなんだ。」



え?


びっくりした。
息がとまりそうになった。


けど…正面を向いたまま…碧斗は続ける。

「バカみたいにさ…初めて会った4歳の時から…ずっと…杏一筋なわけ…」

え?
それってどういう…?

中学のとき何度も付き合ってた歴代の彼女たちの顔を思い浮かべる。

「でさ…6年の時に杏がいじめられて…それが俺のせいだってわかったから…それでも杏と離れたくなくて、下僕ってことにして…俺のそばにずっといさせてたサイテーなヤツで…」

え?待って…碧斗…

「中学でも、杏とずっと一緒にいたいから、それでも杏がいじめられないように、俺に告ってきたキツイ女と付き合って…るフリして…カモフラージュしたりして…杏守ってるつもりになってた、サイテーなヤツで…」

碧斗?

「高校行って杏がかわいくなって、焦って…杏に告って来る男いっぱいいるし…そのうちカレシもできるだろって思って…けどやっぱ、杏が他の男と付き合うなんて、ムカついて…考えられねーから…」

わたしが突然のこの碧斗の告白に…どうしたらいいかわかんなくなってたら…

碧斗が、突然まっすぐこっちを向いた。

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