君色に染まる
★
学校全体が賑やかになっていく。
私一人の反対意見は彼の説得により、かき消されてしまった。
「不服そうですね、センセ」
彼はこの学校の生徒会長、市原翔太。
生徒会室で資料を見ながら、私を嘲笑うかのように口角を上げている。
私は彼に渡すための資料を抱き抱え、ドアを開けたばかりだった。
「校長も、教頭も、ほかの先生方も納得してくれた結果なんですよ?なにより、生徒たちもやる気満々です。諦めてください」
そう言われて諦められる性格をしていたら、苦労はしていない。
「そんなだから生徒に嫌われるんですよ、センセ」
「余計なお世話よ」
感情に任せて資料を机に叩きつけてしまった。
市原君は一瞬驚いたように見えたけど、私の顔を見て笑う。
「クールで堅物だなんて、嘘ですよね。教師っていう仕事に一生懸命なだけ」
私に向けられたボールペンを奪い、机に置く。
「悪い?」
「いいえ?素敵なことです。ただ、それが誰にも伝わってなくて可哀想だなーって思っただけです」
また言い返してしまいそうになり、必死に落ち着かせる。
「同情は結構よ」
これ以上市原君と話していたら、教師のプライドをズタズタにされそうで、ひとまず逃げることにした。
私一人の反対意見は彼の説得により、かき消されてしまった。
「不服そうですね、センセ」
彼はこの学校の生徒会長、市原翔太。
生徒会室で資料を見ながら、私を嘲笑うかのように口角を上げている。
私は彼に渡すための資料を抱き抱え、ドアを開けたばかりだった。
「校長も、教頭も、ほかの先生方も納得してくれた結果なんですよ?なにより、生徒たちもやる気満々です。諦めてください」
そう言われて諦められる性格をしていたら、苦労はしていない。
「そんなだから生徒に嫌われるんですよ、センセ」
「余計なお世話よ」
感情に任せて資料を机に叩きつけてしまった。
市原君は一瞬驚いたように見えたけど、私の顔を見て笑う。
「クールで堅物だなんて、嘘ですよね。教師っていう仕事に一生懸命なだけ」
私に向けられたボールペンを奪い、机に置く。
「悪い?」
「いいえ?素敵なことです。ただ、それが誰にも伝わってなくて可哀想だなーって思っただけです」
また言い返してしまいそうになり、必死に落ち着かせる。
「同情は結構よ」
これ以上市原君と話していたら、教師のプライドをズタズタにされそうで、ひとまず逃げることにした。
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