君色に染まる
◇
アンケートをやり直したのが、一週間前。
結果は、十人くらい参加者が増え、パーティーの参加者は五十人程度になった。
どんな仮装がしたいかも聞いて、それはレンタルすることになった。
結構乗り気な相田先生に相談したら、トントン拍子にことが進んだ。
そしてハロウィン当日。
食堂はハロウィン一色になり、仮装した生徒も集まり始めた。
「飾り付けも、お菓子も、準備完了。仮装もいい調子。楽しくなってきたー」
そのとき、開けっ放しのドアからセンセが廊下を歩いているのが目に入った。
俺はセンセが通り過ぎてしまう前に、食堂を出る。
「センセ!」
振り向いたセンセは、俺を睨んでいる。
嫌われたものだ。
「……似合いませんか?」
俺はバンパイアの格好をしていた。
といっても、制服の上からマントを身にまとっているだけだけど。
センセはため息をついた。
「似合う似合わないの問題じゃないの。私は、パーティーに賛成してないから」
センセはそれだけを言うと、俺に背を向けた。
「待って」
嫌がられるとわかっていながら、センセの手を掴んだ。
予想通り、顔を顰めた。
俺はすぐに手を離す。
「……センセ。どうして俺が生徒会長になったと思います?」
アンケートをやり直したのが、一週間前。
結果は、十人くらい参加者が増え、パーティーの参加者は五十人程度になった。
どんな仮装がしたいかも聞いて、それはレンタルすることになった。
結構乗り気な相田先生に相談したら、トントン拍子にことが進んだ。
そしてハロウィン当日。
食堂はハロウィン一色になり、仮装した生徒も集まり始めた。
「飾り付けも、お菓子も、準備完了。仮装もいい調子。楽しくなってきたー」
そのとき、開けっ放しのドアからセンセが廊下を歩いているのが目に入った。
俺はセンセが通り過ぎてしまう前に、食堂を出る。
「センセ!」
振り向いたセンセは、俺を睨んでいる。
嫌われたものだ。
「……似合いませんか?」
俺はバンパイアの格好をしていた。
といっても、制服の上からマントを身にまとっているだけだけど。
センセはため息をついた。
「似合う似合わないの問題じゃないの。私は、パーティーに賛成してないから」
センセはそれだけを言うと、俺に背を向けた。
「待って」
嫌がられるとわかっていながら、センセの手を掴んだ。
予想通り、顔を顰めた。
俺はすぐに手を離す。
「……センセ。どうして俺が生徒会長になったと思います?」