ヲタクDKとヤンキーJK
「おい、桜丞!」
止めに入る悠紀を無視してゴリセンに近づく桜丞は、ゴリセンの肩に手を置く。
「なんだ。」
と、振り向くゴリセンは桜丞を睨みつける。
「先生がやっていることは、セクハラですよ」
「あ?教育だよ。何を言っている?」
教育?これが?ただのセクハラじゃないか。
女子生徒は涙目になって震えている。
桜丞は、ギュッと拳に力を入れた瞬間、
「っざけんなゴラァ!」と声がし、桜丞の目の前に白く、細い足が横切った。
足はゴリセンの腹に命中し、腹を押えて膝をつくゴリセンは、訳のわからない言葉を発している。
ゴリセンを見下ろしていたのは、女子生徒だった。金髪に短い髪にパーマを当てた女子生徒は、この学校では結構有名な人だった。
時期番長と噂されている、柳瀬陽向(やなせまひる) 「人のダチに何してんだ。キモ教師がっ!」
と中指を立てベッ!と舌をだす。
舌には銀色に輝く舌ピが光る。
「るーちゃん!」
と、セクハラを受けていた女子生徒が陽向に抱きつく。
「怖かったねぇー!」
と言うと桜丞の方を見る。
「ヘタレなヲタクかと思ったけど、勇気があるゆだね。少し見直した。」
と言いその場を去る。
「先生。」
桜丞は、少し顔を赤くして言うとゴリセンは涙目で桜丞を見上げる。
「柳瀬、可愛かったんだな。」
と言うとゴリセンは、消えそうな声で何処がだよ。という。
「‥‥。」
桜丞は、ニコッと笑うとゴリセンの腹を蹴り上げた。勿論、皆が気づかない程早く。
「今の一言でお前死んだぞ?」
ゾクッ!と背筋が凍る程の低い声をだすとニコッと笑いその場を去る。
取り残されたゴリセンは真っ青な顔して暫く動けなかった‥。
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