ヲタクDKとヤンキーJK
悠紀はスマホを見ると19時になっているのに気づくと、徐にテレビのリモコンに手を伸ばし、テレビをつける。
映し出されたのは、バラエティ番組だ。
今人気絶頂の芸能人が写っている。
「お前、これ好きだよなー」
「おぉ、このバラエティ番組は長寿番組だよ。めっちゃ好き。」
そう言うと悠紀はテレビを見始める。
2人はそれぞれ、違うことをして過ごしていると、階段下から母親が呼ぶ。
「2人とも〜ご飯できたよ!早く来なっ!」
2人は重たい身体を持ち上げてリビングへ向かう。「今日はカレーだよ〜」
「また?」
桜丞はげんなりして言うと母親は「じゃ、食うな」
とだけ言うと悠紀の分をよそうと目の前に置く。
「食うに決まってんだろ?」
桜丞はスプーンでカレーを掬い食べ始める。
母親は超がつくほど料理が下手だ。
料理ができなければ、お菓子も作れない。
こんな、不味い飯を食わされてきたが、流石に慣れたかもしれない。
「で、宿題分からないとこあったらちゃんと聞けた?」
母親が、言うと桜丞の代わりに悠紀が答える。
「いや、一度も質問してこなかったし、後で確認したら殆ど合ってたよ。」
そう言うと母親は口元に手を置いて驚く。
「やればできるのね!YDKだったのね!」
と喜ぶ母を横目にもくもくとカレーを頬張る桜丞であった。
1ページ目ヲタクでもYDKですっ!完