彼女との距離感
再会
「アヤちゃんから連絡があったよ」

と、言われて。

何かの冗談かと思った。

もう8年経つというのに。

母親曰く、家の電話にアヤから連絡があったという。

最初は知らない番号が表示されたから。

出なかったそうだが。

留守電に、はっきりとアヤからのメッセージが録音されていた。

俺はすぐに、アヤに連絡を取った。

「久しぶりに会えないかな」

という言葉に耳を疑った。

今更?

8年経って、何で???

「アイスコーヒーお願いします」

アヤが指定したカフェで。

そわそわと周りを見回した。

13時50分。

お客さんは少ない。

10分前に到着して。

そわそわ、落ち着かない。

会って、何を話せばいいのか…。

「お待たせ!」

ビクッと身体が跳ね上がる。

目の前に女の人が座った。

「久しぶりだね、シン」
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