偽恋
ちょうど駅が見えてきたときだった

・・・・!!!

真田さんが私の手を握った

「真田さん?手離してくれないと帰れない。」

無理矢理手を離そうとしたが、元高校球児の握力に勝てるわけもなかった。

「帰っちゃうの?寂しい・・」

真田さんを見ると残念そうな顔をしていた。

ずずずるくない!?

こんな顔見たことない。

本当に弱ってるんだ

でも・・・

「真田さん。家帰れなかったら私どこ泊まれば良いんですか?」

真面目な真田さんだからこれを言い訳にしたら帰してくれると思った。
< 27 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop