大好きな旦那様と離婚に向けて頑張ってます?!【完】
「あの……、どちら様ですか?」
麗奈の方をチラと見たけれど、彼女も困惑顔だった。きっと誰だか分からないのだろう。
「いきなりごめんなさい。総務部秘書課の眞木と申します」
ポケットから取り出した名刺を渡される。同じ会社の人間だからか、社食という場所でも、彼女はキッチリとした所作で手渡してきた。私も渡す。
やっぱり眞木という名前に覚えがなくて、私は内心首を捻った。眞木さんも私の名刺を見て納得したように呟いた。
「……受付事務課の方だったのですね。制服でなんとなく察しておりましたが……」
「あの……、私がどこかで見た事あるって、どういう事ですか?」
首を傾げた私と麗奈に、眞木さんは爆弾を落とした。
「はい。円城さん、土曜日に表参道にいましたよね」
「え……?」
ドキリ、と心臓が嫌な音を立てる。
なんで、それを知っているの?
「私も表参道にいたんです。見知った人がいたからびっくりしたというのもありましたが、それよりも貴女の顔をどこかで見た事あるなと思って……」
その言葉にイタリアンのレストランに慌ただしく入った事を思い出す。まさか、悠真が言っていた知り合いに似ている人って……。
「伊ヶ崎専務と一緒にいましたよね?」
麗奈の方をチラと見たけれど、彼女も困惑顔だった。きっと誰だか分からないのだろう。
「いきなりごめんなさい。総務部秘書課の眞木と申します」
ポケットから取り出した名刺を渡される。同じ会社の人間だからか、社食という場所でも、彼女はキッチリとした所作で手渡してきた。私も渡す。
やっぱり眞木という名前に覚えがなくて、私は内心首を捻った。眞木さんも私の名刺を見て納得したように呟いた。
「……受付事務課の方だったのですね。制服でなんとなく察しておりましたが……」
「あの……、私がどこかで見た事あるって、どういう事ですか?」
首を傾げた私と麗奈に、眞木さんは爆弾を落とした。
「はい。円城さん、土曜日に表参道にいましたよね」
「え……?」
ドキリ、と心臓が嫌な音を立てる。
なんで、それを知っているの?
「私も表参道にいたんです。見知った人がいたからびっくりしたというのもありましたが、それよりも貴女の顔をどこかで見た事あるなと思って……」
その言葉にイタリアンのレストランに慌ただしく入った事を思い出す。まさか、悠真が言っていた知り合いに似ている人って……。
「伊ヶ崎専務と一緒にいましたよね?」