大好きな旦那様と離婚に向けて頑張ってます?!【完】
(悠真)
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俺は単純な方だ。恋愛はゲーム感覚のようにやる人達とは違って、ド直球で攻めるタイプだ。
「涼……と、美咲?」
「そうみたいですね」
やや定時遅れの就業後。運転手付きの車の中から、ぼんやりと眺めていた丸の内の景色の中に溶け込んで、高校時代からの親友と、自分の妻が歩いていた。運転手も同意していたので、俺の見間違いではない。
それも、前々から仲が良くて疑っていた二人だ。
「涼とは二人で会わないでくれって言ったのに……」
美咲に弄ばれた?いや、彼女がそういった事をするようなタイプとは思えない。六年という月日でそれは理解しているつもりだ。
取り敢えず、だ。
「聞いてみるしかないね」
この時の俺はかなり悪い顔をしていたと、後々運転手から言われる事になる。
涼と美咲が歩いていた歩道から少し距離を離れた所。赤信号待ちで車が停る。先程の光景になんとも言えない複雑な気分になりながら、目の前の横断歩道待ちをしていた女性が目に入った。
「……莉佳子?」
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俺は単純な方だ。恋愛はゲーム感覚のようにやる人達とは違って、ド直球で攻めるタイプだ。
「涼……と、美咲?」
「そうみたいですね」
やや定時遅れの就業後。運転手付きの車の中から、ぼんやりと眺めていた丸の内の景色の中に溶け込んで、高校時代からの親友と、自分の妻が歩いていた。運転手も同意していたので、俺の見間違いではない。
それも、前々から仲が良くて疑っていた二人だ。
「涼とは二人で会わないでくれって言ったのに……」
美咲に弄ばれた?いや、彼女がそういった事をするようなタイプとは思えない。六年という月日でそれは理解しているつもりだ。
取り敢えず、だ。
「聞いてみるしかないね」
この時の俺はかなり悪い顔をしていたと、後々運転手から言われる事になる。
涼と美咲が歩いていた歩道から少し距離を離れた所。赤信号待ちで車が停る。先程の光景になんとも言えない複雑な気分になりながら、目の前の横断歩道待ちをしていた女性が目に入った。
「……莉佳子?」