大好きな旦那様と離婚に向けて頑張ってます?!【完】
「結婚も公表出来たことだし、あとは子供ね。ね、美咲ちゃん、お仕事なんて辞めてはやく孫見せてね」
「そうよ。働かなくてもいいじゃない」
無邪気に私に笑いかけてくる義母と母親に、私は笑みを作ろうとして――失敗した。
今の受付事務の仕事は、営業のようにバリバリ働くようなものではない。残業もないし、いつも定時で帰れる。仕事内容もそんなに難しくないのだろう。
でもこの入社して数ヶ月で、色んな事を学んだ。私の価値観が一気に変わるくらいには。知らない世界に飛び込んだかのような、そんな気分になっていた。
それが無くなると思うと、酷く惜しいという気持ちになる。
娯楽ではない。ただ、自分なりの成長が見つけられて、自分のなりのやり甲斐というものがあったから。
単純に働くのが楽しい。
一瞬黙り込んでしまった私の腰に、悠真は手を回した。そして、盛り上がっている両家の母に向けて口を開く。
「まだ若いんだから子供は急かさないでください。それに俺は美咲の選択を尊重していきたいんです。
――それが俺達の夫婦の在り方だから」
「そうよ。働かなくてもいいじゃない」
無邪気に私に笑いかけてくる義母と母親に、私は笑みを作ろうとして――失敗した。
今の受付事務の仕事は、営業のようにバリバリ働くようなものではない。残業もないし、いつも定時で帰れる。仕事内容もそんなに難しくないのだろう。
でもこの入社して数ヶ月で、色んな事を学んだ。私の価値観が一気に変わるくらいには。知らない世界に飛び込んだかのような、そんな気分になっていた。
それが無くなると思うと、酷く惜しいという気持ちになる。
娯楽ではない。ただ、自分なりの成長が見つけられて、自分のなりのやり甲斐というものがあったから。
単純に働くのが楽しい。
一瞬黙り込んでしまった私の腰に、悠真は手を回した。そして、盛り上がっている両家の母に向けて口を開く。
「まだ若いんだから子供は急かさないでください。それに俺は美咲の選択を尊重していきたいんです。
――それが俺達の夫婦の在り方だから」