大好きな旦那様と離婚に向けて頑張ってます?!【完】
ボブカットに黒眼鏡。この場でも前に見たスーツ姿でキメた眞木さんが堂々と立っていた。
少女達は誰よこの人、といったような視線を眞木さんに向けていたが、眞木さんが丁寧に三人に名刺を手渡す。彼女の名刺に書かれている肩書きを見て、少女の一人は声を上げた。
「伊ヶ崎さんの秘書……?!……ごめんなさいね。お時間取らせてしまったわ」
顔色を悪くした少女達は、サササッと波が引くように居なくなった。
「あ……、まだ要件聞いてなかったのに……」
「私の肩書きで去って行くようなら、ろくな事しませんよ。気を付けてください」
年下相手だったので、冷静に対応出来たと思うのだけれど、どうやら助けて貰ったようなので、お礼を言う。
でも次の瞬間、眞木さんがキッチリ45度の礼を披露した。私は面食らって唖然とする。
「ごめんなさい。前に言った伊ヶ崎専務を諦めろっていう忠告、余計なお世話でした」
「え?!あのっ、そんな……!こちらこそごめんなさい!ちゃんと私が資産家の人間だって言ってなくて」
「いえ、要らないお節介焼いてしまったのは私です」
「……でも、私のことを考えて言ってくださったんですよね」
少女達は誰よこの人、といったような視線を眞木さんに向けていたが、眞木さんが丁寧に三人に名刺を手渡す。彼女の名刺に書かれている肩書きを見て、少女の一人は声を上げた。
「伊ヶ崎さんの秘書……?!……ごめんなさいね。お時間取らせてしまったわ」
顔色を悪くした少女達は、サササッと波が引くように居なくなった。
「あ……、まだ要件聞いてなかったのに……」
「私の肩書きで去って行くようなら、ろくな事しませんよ。気を付けてください」
年下相手だったので、冷静に対応出来たと思うのだけれど、どうやら助けて貰ったようなので、お礼を言う。
でも次の瞬間、眞木さんがキッチリ45度の礼を披露した。私は面食らって唖然とする。
「ごめんなさい。前に言った伊ヶ崎専務を諦めろっていう忠告、余計なお世話でした」
「え?!あのっ、そんな……!こちらこそごめんなさい!ちゃんと私が資産家の人間だって言ってなくて」
「いえ、要らないお節介焼いてしまったのは私です」
「……でも、私のことを考えて言ってくださったんですよね」