大好きな旦那様と離婚に向けて頑張ってます?!【完】
(悠真)
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彼女の薄茶色の大きな瞳が俺を捉える。絹糸のような髪は、いつまでも触っていたくなるくらい。日焼けを知らない白い肌がほんの少しだけ赤らんでいて、自制心との激しい戦いだった。
「っ、は〜〜。今日も可愛かった……」
脱衣場に入ってドアを閉めた俺は、手のひらで顔を覆って張り詰めていた息を抜いた。
伊ヶ崎悠真、二十三歳。職業、大企業の会社役員。
傍から見れば、将来社長の地位が約束されているようなもの。それに釣られる女性が多いのも事実。友人程ではないが、結構言い寄られたりはしている方……だと思う。
だけど自分の妻に、五年以上前から恋しています。
「……不毛すぎる」
高校二年生で出会い、高校三年生で結婚した。
大学は別々の道を歩むことになり、美咲は内部進学で大学へ。俺はアメリカの方の大学へ。四年後、美咲はそのまま伊ヶ崎家の東京本社に就職し、俺はアメリカの大学卒業後の六月から東京本社に配属。
それと同時にお互いの両親からの強い勧めにより、同棲スタート。
そして現在、七月。
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彼女の薄茶色の大きな瞳が俺を捉える。絹糸のような髪は、いつまでも触っていたくなるくらい。日焼けを知らない白い肌がほんの少しだけ赤らんでいて、自制心との激しい戦いだった。
「っ、は〜〜。今日も可愛かった……」
脱衣場に入ってドアを閉めた俺は、手のひらで顔を覆って張り詰めていた息を抜いた。
伊ヶ崎悠真、二十三歳。職業、大企業の会社役員。
傍から見れば、将来社長の地位が約束されているようなもの。それに釣られる女性が多いのも事実。友人程ではないが、結構言い寄られたりはしている方……だと思う。
だけど自分の妻に、五年以上前から恋しています。
「……不毛すぎる」
高校二年生で出会い、高校三年生で結婚した。
大学は別々の道を歩むことになり、美咲は内部進学で大学へ。俺はアメリカの方の大学へ。四年後、美咲はそのまま伊ヶ崎家の東京本社に就職し、俺はアメリカの大学卒業後の六月から東京本社に配属。
それと同時にお互いの両親からの強い勧めにより、同棲スタート。
そして現在、七月。