大好きな旦那様と離婚に向けて頑張ってます?!【完】
 他の女子が大人びた雰囲気の子が多かったのもある。円城美咲は童顔で、そこまで身長も高くなかった。ただ子供っぽいだけという訳ではなく、子うさぎのような可愛らしさがあった。薄茶色の真っ直ぐな髪はサラサラそうで、同色の瞳はクリクリとして大きい。

 きっとモテる方だっただろう。

 実際数度言い寄られてそうな場面に出くわした事は何度かある。京極由弦と榛名穂乃香がよく一緒にいるので、自然と俺と円城美咲も一緒にいる事が多かったからだ。

 それだけだったら、彼女は友人関係の枠組みを超えてこなかっただろう。


「なんか悠真って、冷めてるよね」

「冷めてる?」

「うーん、クールっていうのかな?これって」


 首を傾げてのんびり話す美咲に、俺は怪訝な表情になった。冷めてるとクールはだいぶ意味が違うと思うのだけれど。


「あんまり感情が出てこないっていうか、喜怒哀楽が薄い感じ?」

「そうかな」


 初めて言われた。ピタリと自分の頬に手を当ててみる。自分でどんな表情を浮かべていたのかなんて、それだけじゃ分からないが。
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