エリート弁護士は独占愛を刻み込む
1、私の新しいボス
「うーん、やっとお昼だあ」
デスクの書類をまとめ、両手をあげてストレッチすると、目の前にA四サイズの大きな封筒と黒のレザーの長財布がポンと置かれた。
師走に入って一段と寒さが増したけど、今日は天気もよく、陽射しも暖かい。
「葵、この封筒、郵便局に書留で出しておいて。あとデパ地下で『エトワール』のチョコ買ってきてくれる?」
ニコニコ笑顔で頼むのは、私のボスである黒瀬恭吾、三十二歳。
彼は赤坂の宝生弁護士事務所で、複数の大企業の顧問弁護士を務める超エリート。
宝生弁護士事務所は都内でも有数の弁護士事務所。四人の敏腕弁護士がいて、六階建てのお洒落なビルの五階に彼と私のオフィスがある。
奥の窓側にドーンと大きな執務デスクが置いてあるのが彼の席。
その手前には事務机が四つあり、私は右側のふたつの机を使わせてもらっていて、左側は恭吾さんの補佐のパラリーガルが使用している。
デスクの書類をまとめ、両手をあげてストレッチすると、目の前にA四サイズの大きな封筒と黒のレザーの長財布がポンと置かれた。
師走に入って一段と寒さが増したけど、今日は天気もよく、陽射しも暖かい。
「葵、この封筒、郵便局に書留で出しておいて。あとデパ地下で『エトワール』のチョコ買ってきてくれる?」
ニコニコ笑顔で頼むのは、私のボスである黒瀬恭吾、三十二歳。
彼は赤坂の宝生弁護士事務所で、複数の大企業の顧問弁護士を務める超エリート。
宝生弁護士事務所は都内でも有数の弁護士事務所。四人の敏腕弁護士がいて、六階建てのお洒落なビルの五階に彼と私のオフィスがある。
奥の窓側にドーンと大きな執務デスクが置いてあるのが彼の席。
その手前には事務机が四つあり、私は右側のふたつの机を使わせてもらっていて、左側は恭吾さんの補佐のパラリーガルが使用している。
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