エリート弁護士は独占愛を刻み込む

俺の存在に慣れれば、そのうち自然に受け入れるだろう。
「その言い方が怪しいです！」
葵は怒った猫のように俺を睨みつける。
ほらね。信じない。
「葵、興奮して大声出さない。学くんが変に思うだろ？」
葵の唇に俺の指を当てると、彼女は眉間にシワを寄せながら恨みがましい目を俺に向けた。
「出すならもっと色っぽい声を出したら？」
「出せるわけないでしょう！」
俺の指を払いのけ、彼女は声を潜めた。
「なら、手伝ってあげるよ」
ニヤリとして葵の耳朶を甘噛みし、彼女の首筋や鎖骨やブラウスの隙間から覗く胸元にゆっくりと口付けていく。
「ちょ……恭吾さん、くすぐったい」
最初はキャッキャ騒いでいた葵だが、俺がその頭を掴んで再び唇にキスをすると、彼女は再びトロンとした表情になった。
どうやらキスの相性は抜群。
「あ……ん」
艶っぽい声が彼女の口から出て、このまま抱いてしまいたい衝動に駆られた。