エリート弁護士は独占愛を刻み込む

この場にいない葵にクスッと笑みを浮かべ宣言した。
その後、彼女がお風呂から戻って来て、俺のベッドの横に毛布を何枚か敷いて寝床を作り始めた。
「それじゃあ、クッション性がなくて身体が痛いと思うよ」
床に枕を置いている葵にそう指摘すると、彼女はムスッとした顔で返した。
「一晩くらい平気です。キャンプと思えばいいわけだし」
「家にいるのにキャンプねえ。寝心地のいい大きなベッドがあるのに、なんでわざわざそんなところで寝るかな」
葵を弄れば、彼女は俺に食ってかかった。
「それは恭吾さんがオオカミだからです！」
「ようやく俺も男だって認めたんだ？」
「正確には違います。獣のオスですよ、恭吾さんは。いいですか？今度私に触れたら、噛みつきますからね！おやすみなさい！」
毛布をすっぽり頭まで被って彼女はふて寝する。
本当に噛みついたら、それはそれで面白いけどね。