エリート弁護士は独占愛を刻み込む
もっと葵が俺を信頼して、彼女から求めるようになってからだ。
「今日はここまで。俺のキス気に入ってくれたみたいだけど、続きしてほしい?」
ニコッと笑顔を作れば、葵は赤面してブンブン首を横に振った。
「残念」
名残惜しげに彼女の髪を一房掴めば、彼女がゴクッと息をのむ。
そんな彼女の目を見つめながら愛おしげに彼女の髪に口付けると、ベッドを出て洗面所に行った。
すると、そこには先客が……。
「お、おはようございます」
表情を硬くした学くんが俺に挨拶する。
「おはよう。よく眠れた?」
にこやかに尋ねたら、彼は俺の顔色を窺いながら答えた。
「あ……はい。あのう……さっきはすみません。葵が叫んでたもので」
確かに葵のあんな声聞いたらなにかあったと思うよな。
俺も楽しみすぎた。
「気にしなくていいよ。驚かせてごめん。ところで医師国家試験っていつあるの?」
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