エリート弁護士は独占愛を刻み込む
先週の金曜に来ていた弟は土曜日のお昼に帰った。
恭吾さんが学に私が突然前の会社を辞めさせられたことを話してしまったようなのだけど、今はそれでよかったと思っている。
少し気持ちが楽になった。
弟が帰る時、『恭吾さん、逃がすなよ』と上から目線で言われた時はカチンときたけどね。
本当の恋人じゃない!と自分からバラしてしまおうとも思ったのだけど、あることに気づいた。
恭吾さんは初めから私が言わなかったら弟に本当のことを伝えるつもりだったに違いない。
だったら、恋人の振りなんてしなくてよかったのでは?
うーん、頭のいい人が考えることはわからない。
そもそもなんであんなキス……。
それに、弟が恭吾さんの寝室に入ってこなかったら、私たち一線超えてたかも。
だって、元彼と違って恭吾さんは触れ方が優しいんだもん。
キスだってすごく上手いし……私、驚きはしたけど嫌じゃなかった。
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