エリート弁護士は独占愛を刻み込む

萌音ちゃんの話にキョトンとしてしまう。
それ、本当に恭吾さん？
「彼がアウトドア好きでたまたまとか？」
「いいえ、休みの日はピザとパエリア作るって前に言ってましたよ。恭吾さんの料理食べたことないんですか？」
「全然……全く」
よくよく考えてみると、恭吾さんのマンションには調理器具や調味料が揃っていた。
昔雇ってた家政婦さんが料理でもしていたのかと思っていたけど……。
それに、キレイ好きといわれると、納得できちゃう部分もある。
恭吾さんのデスクっていつもキレイで机の上に書類とか置きっ放しにしていないし、ベッドのシーツだって毎日変える。
じゃあ、なんで私の前ではものぐさな男に見せてるの？
ひょっとして……私が居やすくするため？
そう考えると、彼の行動に納得出来る。
そもそも恭吾さんがなんでも出来る人だと知っていたら、同居なんてしなかった。