エリート弁護士は独占愛を刻み込む
お互いウインウインだからオーケーしたのであって……。
私の考えが間違ってなければ、彼はかなりのお人好しだ。
そんな優しい人……他に知らない。
急に涙がじわじわと込み上げてきて……。
「……そろそろランチの時間終わるし、出ようか」と無理矢理笑顔を作って席を立つ。
会計を済ませて萌音ちゃんと一緒に店を出て、事務所の前まで行くと、彼女に声をかけた。
「私、コンビニに寄るから萌音ちゃん先に行ってて」
このまま恭吾さんに会ったら彼の前で泣いちゃいそう。
ちょっと落ち着かなきゃ。
「はい」と萌音ちゃんが私に向かってニコッとすると、事務所の隣にあるコンビニに入った。
まずはファッション雑誌をチェックするが、今はコスメにお金をかけてる場合ではないとグッと我慢する。
次に目に入ったのはクリスマスデート特集の雑誌。
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