エリート弁護士は独占愛を刻み込む

いつもの恭吾さんに戻って！
「でも……恭吾さんは、私を救ってくれたじゃない！」
あなたが私を助けてくれたから今もこうしてちゃんと生きてるんだよ！
必死だった。なんとか彼を闇から解放してあげたかった。
涙ぐみながら訴えたら、彼は小さく頷いた。
「うん。葵は生きてる」
「そうだよ。恭吾さんのお陰でこんなに元気だよ」
明るく笑って見せたら、彼も微笑んで……。
「やっぱり葵ってあったかいな」
恭吾さんに強く抱きしめ返された。
あったかいのは彼の方だ。
「生きてるんだから当然ですよ」
昨日言ったのと同じ言葉を繰り返す私。
それを聞いた彼がクスッと笑う。
そんな恭吾さんをじっと見つめた。
ああ、私……恭吾さんが好き。
誰よりも守りたいって思う。
一緒にいたいって思う。
彼も私を熱い眼差しで見つめてきて、お互い引き寄せられるように唇を重ねた。
最初は触れ合う程度。