エリート弁護士は独占愛を刻み込む
祖母は俺の幼馴染のふたりのことも実の孫のように可愛がっている。
『晶ちゃんは相変わらず美人で羨ましいわ』
祖母はありのままの晶を受け入れている。
そんな彼女を晶は気に入っていて、嬉しそうに頬を緩めた。
『あら、華子さんには負けますわ。その年齢でシミがほとんどないんですもの』
『晶ちゃんは褒め上手ね。涼ちゃんは、恋人はできたの?明日はクリスマスイブよねえ』
祖母が涼太に話を振ると、彼はゴホッとむせた。
『出来たら華子さんに紹介します』
涼太は背筋を正し、祖母に真剣な顔で答える。
ふーん、これは萌音ちゃんと恋人になるのも時間の問題か。
ふたりが両思いなのははたで見ていてもわかる。
『楽しみに待ってるわ。恭吾くんはどうなの?ちっとも近況を教えてくれないけど』
涼太の返答に祖母は満足げに頷くと、俺に目を向けた。
『俺も出来たら華子さんに紹介しますよ』
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