エリート弁護士は独占愛を刻み込む
というか、普通に女の子が本気で恋をするタイプかも。
恭吾さんはハイスペックすぎて、違う世界の人って私も線引きしていたし、彼と恋人関係になるなんて全然考えていなかった。
「学生時代から付き合ってる彼女がいるみたいだよ」
恭吾さんはデスクの上を片付けながらそんな情報を私に伝える。
「正一さん、一途なんですね。それだけ思われてみたいなあ」
なにも考えずに頬杖をつきながらそんなことを口にしたら、恭吾さんがコートを着て私のデスクに軽く腰掛け、私の頬に手を添えた。
「じゃあ、思わせてみせてよ」
楽しそうに笑みを浮かべるその顔にトクンと胸が高鳴る。
男の色香を纏った彼は最強。
晶さんも涼太さんもカッコイイと思うけど、恭吾さんが一番と思うのは、私が彼を好きだからだろうか?
「私には難題ですよ」
思わず無理だと言いそうになった。
私をずっと好きでいさせる方法がわからない。
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