エリート弁護士は独占愛を刻み込む
知りたくないけど恋愛経験多そう。
過去の恋人はどんな人だったのだろう。
恭吾さんの顔をじっと見て考えていたら、彼の声がまた聞こえてハッとした。
「……葵ともっとキスしていたいけど、今日はやることがたくさんあるからね。もうここを出ないと」
恭吾さんの言葉に首を傾げて説明を求める。
「やること?」
ひょっとしてなにかプライベートで予定があるのかな?
てっきり一緒に過ごすのかと思っていたけど、考えてみたら、今日彼と約束なんかしてないもんね。
イブだけど、一緒に過ごせないのかあ。
少しがっかりする自分がいる。
「今月の二十七日が祖母の誕生日でね。葵にプレゼントを選んでもらおうと思って」
優しい目で答える彼。
私が選ぶの?
「恭吾さんのおばあちゃんってどんな人なんですか?」
彼のおばあちゃんがどんな人かわからなくて尋ねると、彼は顎に手を当てながら言った。
< 196 / 274 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop