エリート弁護士は独占愛を刻み込む

「難しい顔してるけど、美味しいもの食べに行くくらいの気持ちでいればいいからね。じゃあ次見て行こう」
恭吾さんが私の手を掴んでアクセサリー売り場のショーケースの前に行く。
「アクセサリーよりもバッグとかの方が良くないですか？」
若い子ならともかく、おばあちゃんくらいの年齢だと相当高価な宝石じゃないと満足しないんじゃあ。
いくら値段気にしなくていいと言っても、一財産使っちゃいますよ。
「祖母は宝石とか目がないんだよね。だからここも見てみよう」
それならご本人に来て選んでもらった方がいいと思うのだけど、まあご老人だと外出も大変だったりするよね。
恭吾さんとショーケースの指輪を見ていく。
宝石はついてないけど、店のロゴ入りの指輪、カッコいいな。
あっ、このプラチナのペアリング素敵！
シンプルなのに華やかさがある。
デザインがいいんだよね。