エリート弁護士は独占愛を刻み込む

「葵、代わりにはめてみて」
恭吾さんの声でハッとする。
「え？私がはめていいんですか？」
彼と店員に目を向ければ、笑顔で頷いている。
「わあ〜、つけるだけでも楽しい」
こんな大きなダイヤ、つけるの初めて。
指輪に手を伸ばし、注意深く手に取って指にはめた。
これはメインのダイヤの周りにメレダイヤがグルッと渦巻のように敷き詰められた指輪。
「とってもゴージャス」
私がはめるにはまだまだ貫禄が足りないけど、恭吾さんのおばあちゃんの年なら似合いそう。
次に手に取ったのは花がモチーフの指輪。
中央にはブルーサファイアがあり、周りの花びらはメレダイヤという可憐な指輪で、もう見てるだけでうっとりしてしまう。
「これもすごく綺麗」
ほうっと見惚れながら指輪をはめる。
日常生活ではめることが出来ない一品だけど、目の保養にはなる。
そんな感じで次々と指輪をはめていった。