エリート弁護士は独占愛を刻み込む
一瞬なにを言われたのかわからなくて、キョトンとするも、前にいる正一さんが「ええ〜!なんで葵さんのスッピン知ってるんですか?」と恭吾さんに問い質していて青ざめた。
「それはね」
恭吾さんは私を見てニヤリ。
わ〜、なにバラそうとしてるのよ、恭吾さん!
「ち、ちょっ、恭吾さん、誤解を招くような言い方しないでください。正一さん、遅刻しそうになってスッピンで出勤したら、恭吾さんにその顔を見られただけですよ」
慌てて適当な言い訳をするが、素直な正一さんは信じてくれた。
「なんだ。僕はてっきり恭吾さんと葵さんが一緒に住んでるのかと。葵さんをうちに連れてきたのも恭吾さんですし」
「そ、そんな訳ないじゃないですか?恭吾さんと仕事だけでなくプライベートも一緒なんて私は御免です。夜寝ててもこき使われそうですもん」
全力で否定する私の額に汗が滲む。
そんな私を恭吾さんは腕を組んで見据えていた。
「ふーん、そんなに嫌なんだ」
キラリと光る彼の目。
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