エリート弁護士は独占愛を刻み込む
シャンパンを二杯ほど口にすると、彼女の目がトロントしてきて、しばらくするとテーブルに突っ伏した。
こたつにいるせいもあるけど、今日も疲れたんだろうな。
昔の同僚にも会ったし。
寝室からブランケットを取ってきて葵の肩にかけると、彼女のメガネを外してテーブルに置く。
そして、スマホを手にし、晶に電話をかけた。
『はい?イブに電話なんてどうしたの?葵ちゃんは?』
すぐに電話に出た彼は彼女のことに触れる。
「今疲れて寝ている」
フッと笑みを零しながらスーッと寝息を立てて眠っている葵に目を向けた。
『あら、お盛んね』
俺の返答を勘違いして皮肉を言う彼にクールに返した。
「普通に疲れて寝ただけだ。お前だってクライアントとデートだろ?」
『知ってるならかけてこないでよ。今いいところなのよ』
「本当に楽しんでたら、俺の電話なんて出ないんじゃないかな?」
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