エリート弁護士は独占愛を刻み込む
おっ、今日の恭吾さんは大人な感じ。
いろんな表情を見せる彼といると、毎日が楽しい。
それに、一緒にいると落ち着く。
彼の声のトーンとか体温とか、優しさが心地いいのだ。
「恭吾さんが作ってくれるなら頑張って起きようかな」
彼と笑みを交わし、何気なく前髪をかき上げたら、左手がキラリと光った。
え?
ええ〜!?
左手をよく見てみると、なぜか薬指にシルバーの指輪をしている。
「これ……SRの指輪」
茫然と呟く私。
上下にミルグレインが入っているこの指輪、昨日店で見て欲しかったやつだ。
でも……なんで?
夢でも見ているのだろうか?
だけど、何度目を瞬いても、指輪は私の指にある。
夢じゃない。これは現実。
どうやら私にはとびきり優秀なサンタがいるらしい。
恭吾さんに目を向けると、彼は極上スマイルを見せた。
「犯人は……恭吾さんですね。ズルイ」
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