エリート弁護士は独占愛を刻み込む

「萌音ちゃんは、恭吾さんのおばあちゃんに会ったことあるの？」
葵がそばを歩いている萌音ちゃんに尋ねる。
「ありますよ。すごく上品なおばあさんですよ。顔立ちとか綺麗でやっぱり恭吾さんに似てます」
ニコニコ顔で答える萌音ちゃんの言葉に葵は胸を押さえながら相槌を打った。
「そうなんだあ。もうすっごくドキドキしてるの」
「大丈夫だよ。俺が葵を好きになったように祖母も葵を好きになる」
俺が優しく微笑んで葵に言葉をかければ、晶が突っ込んだ。
「あんたキャラ変わったわね。何気に溺愛してるのをアピールしてない？」
「恭吾は晶がまた葵ちゃんにちょっかい出さないように牽制してるんだ。恭吾のものに手を出したら、お前社会的に抹殺されるぞ」
涼太がそう忠告すれば、晶が大きく頷いた。
「恭ちゃんなら躊躇いもなくやりそうね。今日もとんでもないことやる予定だし。この人、非情な男よ」
晶がぺちゃくちゃ喋り出したので、俺は注意した。
「晶、口は禍のもとだよ」