エリート弁護士は独占愛を刻み込む
「祖母は賑やかなのが好きなんだよ。じゃあ、着替えて」
ドレスをハンガーごと取って葵に手渡すと、彼女は俺から離れて近くのバスルームのドアを開ける。
「バスルームで着替えてきます」
「ここで着替えればいいのに」
俺がすまし顔でそんなことを言えば、葵は顔をしかめた。
「嫌ですよ。ストリップショーじゃないんですからね」
「葵も結構言うね」
クスッと俺が笑うと、葵は無言でバスルームに入った。
だがバスルームから「うーん、あれ?あれ?」と彼女の声が聞こえてくる。
「どうしたの?」
ドア越しに声をかけたら、彼女が少しドアを開けて顔だけ出した。
「ワンピースのファスナーに手が届かなくて」
恥ずかしそうに告げる彼女。
「今朝着た時は余裕だったのに。なんで?」
「それじゃあ、こっち出てきて後ろ向いて」
そう言ったら、彼女は胸元を押さえながら出てきて俺に注文をつける。
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