エリート弁護士は独占愛を刻み込む
「華子さん、彼女が先日話した朝比奈葵さん。もう会ってて顔は知っているだろうけどね。葵、祖母の華子さんだよ。華子さん、これプレゼント」
イブの夜、祖母に電話して葵を連れてくることは伝えてあった。
華子さんに先日葵と選んだプレゼントを渡す。
「まあ、ショールね。素敵な色。ありがとう。あなたが孫とお付き合いしている人だったのね。また会えて嬉しいわ」
祖母が笑顔で葵の両手を握ると、葵も頬を緩めた。
「こちらこそ、抹茶チョコありがとうございました。すごく美味しかったです」
「いいえ、どういたしまして。私のことは華子さんと呼んで。恭吾さん、葵さんがコンビニで私に電子マネーの使い方を教えてくれたのよ。恭吾さんが葵さんを選ぶのも納得だわ。恭吾さんがこういう場に恋人を連れてきたのって初めてなの。いつ結婚するのかしらって思っていたのだけど、いらぬ心配だったわね」
華子さんは俺が葵を連れて来たのが嬉しかったのか、興奮気味に話す。
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