エリート弁護士は独占愛を刻み込む
ビックリする私に恭吾さんは『人は一晩にコップ一杯分くらいの汗をかくんだ。……汚れたシーツをそのままにしておくとダニやカビの温床になる』と長々と語った。
私、女だけどさすがに毎日はシーツ替えなかったよ。
でも確かに、実践すると、気持ちよく眠れるのよね。
シーツもクリーニングに出すから洗濯もアイロンがけも不要。
慌てて恭吾さんの寝室に行けば、部屋は暗く彼の姿はなかった。
きっと洗面所で歯磨きをしているのだろう。
電気をつけ、棚からクリーニング済みのシーツを取り出すと、彼のベッドのシーツを剥がして替えのシーツをつける。
「やっと終わった。シーツの交換って結構疲れるな」
フーッと息をついたらこの部屋の主が現れた。
「おや、葵の方から夜這いしてくれるなんて嬉しいな」
その楽しげな声を聞いてあたふたする。
「ち、違います!シーツ交換してただけです!」
< 40 / 274 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop