エリート弁護士は独占愛を刻み込む
彼の言葉に思わずポカンとした。
誤解?
「え?なにもなかったんですか?」
訳がわからず聞き返すと、彼は楽しそうに目を光らせた。
「期待させて悪いけど、昨日はなにもなかったよ。マッサージ途中に葵が寝て、俺はその後仕事してたんだけど、寝たのが夜中の三時で葵を運ぶ気力がなくて一緒に寝ちゃったんだよ」
「き、期待なんかしてません!」
狼狽えながら言い返したら、彼はフッと笑った。
「ふーん。でも、動揺しまくりだね、葵」
「そりゃあ、朝目覚めたら恭吾さんの寝室だし、恭吾さんは下着姿なんですもん。は、早くなにか着てくださいよ」
とびきりの美形がパンツ一枚で目の前にいる。
その身体はジムで鍛えているのか筋肉が程よくついていて均整がとれていて、眩しく見えた。
セクシーって言葉がピッタリで、目に毒だよ。
うちの弟はもっとガリガリでウェストも私より細いんじゃないかと思うくらいひょろっとしていて……。
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