歌舞伎町ボーイズ
第33章
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 2019年11月3日午後9時37分。

 
 ユキが持ってきたミネラルウオーターのボトルを受け取り、キャップを捻り開けて、口を付けた。


 喉の渇きを覚えていたので、ちょうどいい。


 一口二口飲み、ボトルをテーブルに置く。


 そしてマウスを握り、またスクロールさせる。


 いろんな歌舞伎町関係情報が、ネットで得られる。


 よく考えてみると、知らないことの方が多い。


 もちろん、知らなくても、困りはしないのだが……。


 この街にはいろんな人間がいる。


 俺も普段、夜はクラープにいて、コウジたち仲間のホストと仕事をしながら、考えることも多い。


 彼女が脇から、

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