歌舞伎町ボーイズ
 いつの間にか、生きることに疲れを覚えるようになった。


 職場に活気があっても、飲食店の内実は地獄だ。


 楽しむ方はいいのである。


 ただ、楽しむだけだから。


 持て成す方は、相当無理する。


 接客は、過剰に神経を磨り減らす。


 何かしら、心の中に空洞が出来ていた。


 昔、何でもなくやれたことが、今はやれない。


 ジレンマも生まれる。


 いろんな意味で。


 普段、店では弱音など吐かない。


 だが、そういった場も欲しかった。


 あまりに、忙しさに追われ続けていて。
 
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