歌舞伎町ボーイズ
第4章
     4
 2019年10月30日午後11時20分。


 クラープは営業中だ。


 俺もコウジたちと一緒に、あちこちのテーブルを接客して回る。


 疲れていた。


 日付が一つ変わり、2019年10月31日午前零時4分。


 俺たちは変わらずにずっと働いている。


 深夜の新宿は、目抜き通りにバイクの走行音などが木霊していた。


 店内はひとまず落ち着いている。


 客は少なかった。


 時折、ミネラルウオーターをサーバーからグラスに注いで飲む。


 頻りに喉が渇く。


 閉めきりの空間は、幾分空気が乾燥していた。
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