歌舞伎町ボーイズ
 知らないことだって、当然ある。


 ヨーグルトを食べ終わって、ゆっくりしていると、午前7時を回り、彼女が起きてきた。


「ケン、そんな物食べたの?」


「ああ。いただいたよ。腹減ってたから」


「今から朝ご飯作るから、待ってて」


「うん」


 頷き、自分のバッテリー切れ寸前のスマホを使うわけにいかないので、ユキのを借りる。


「あたしの使っていいけど、見過ぎないでね」


「ああ、分かってる」


 適当に言って、ネットを見始めた。


 機種が違っても、操作は基本的に同じなので、慣れている。


 キッチンからは味噌汁のいい匂いが漂ってきた。


 ご飯も速炊きで炊いているようだ。
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