歌舞伎町ボーイズ
 転寝から覚めて、起きる。


 ユキは後片付けを終えて、コーヒーを飲んでいた。


 俺の方を見ている。


「どうかした?」


「いや、ケンが寝てるところ見るの、あんまないから」


「そう?」


「うん。あたしの前で滅多に寝ないでしょ?相当疲れてたのね?」


「ああ。一日ぐらい寝なくても、体持つけどな」


 気丈に言う。


「別にいいわよ。寝たい時は寝ちゃって」


「ああ」


 一言そう返して、起き出し、トイレに行く。


 膀胱の中に、だいぶ尿が溜まっていた。
 
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